フィルムカメラでの撮影には独特の魅力があります。デジタルカメラでは味わえないアナログな質感や、じっくりと1枚1枚を撮影する楽しみがあります。しかし、古いマニュアルフォーカスのカメラを使う場合、ピント合わせの難しさが大きな壁になることも少なくありません。すでに老眼になってきているので、マニュアルのピント合わせはおっくうでしかたありません。
オートフォーカスが主流となってからすでに20年以上が経過しました。その間に技術は大きく進歩しました。フィルムカメラ末期のカメラであれば十分なオートフォーカス機能を活用できるモデルが存在します。その中で、手軽にフィルム撮影を楽しめる選択肢として PENTAX MZ-60とDA40mm F2.8 Limited の組み合わせが挙げられます。

MZ-60とは?
PENTAX MZ-60は、MZシリーズの中でもエントリー向けのモデルです。MZシリーズは1990年代後半から2000年代初頭にかけて登場したオートフォーカス対応のフィルム一眼レフカメラで、MZ-60はその中でも特にシンプルな構造を持つモデルです。入門機らしくペンタミラーを採用し、上位機種と比べるとファインダーの視認性はやや劣りますが、それでも十分に実用的なカメラです。
MZ-60の魅力は、軽量でコンパクトなボディと、オートフォーカス機能を備えている点です。特にオートフォーカス対応のレンズと組み合わせることで、マニュアルフォーカスのカメラに比べてスムーズに撮影できるため、フィルムカメラ初心者にもおすすめです。
金属製の古いカメラに比べると質感は劣りますが、撮影には十分です。
DA40mm F2.8 Limitedとの相性
PENTAXのDA40mm F2.8 Limitedは、もともとデジタル一眼レフ用に設計されたレンズですが、135mmフィルム(フルサイズ)でも使用できるレンズです。このレンズは、M40mm F2.8の流れを汲んだパンケーキレンズであり、非常にコンパクトで持ち運びやすいのが特徴です。
フィルムカメラで使用する場合の大きなメリットは、
コンパクトで軽量: MZ-60と組み合わせることで、持ち運びやすく、スナップ撮影に最適。
高い描写力:Limitedシリーズならではの高品質な描写を楽しめる。
F2.8の明るさ: フィルムカメラでの撮影時でも、十分な明るさを確保できる。
ただし、DAシリーズのレンズは基本的にデジタルカメラ向けの設計のため、絞りリングがなく、フィルムカメラで使用する場合にはカメラ側での制御が必要になります。MZ-60はDAレンズに対応しているため、この問題は特に気にする必要はありませんが、他のフィルムカメラで使用する際には注意が必要です。MZ-5やMZ-3などの上位機種だと、絞り優先オートが使えず、プログラムオート又はシャッター優先オートしか使えなくなり、むしろ機能が制限されるのが面白いところです。
MZ-60は、逆にAポジションの無い、Mレンズと組みあわせると、シャッターすら切れないことには注意が必要です。
実際に使ってみた感想
この組み合わせを実際に使用してみると、フィルム撮影の楽しさとオートフォーカスの便利さを両立できる点が魅力的に感じます。マニュアルフォーカスのフィルムカメラと違い、ピント合わせに手間取ることがないため、ストリートスナップや旅行先での撮影でもスムーズに撮影できます。
また、DA40mm F2.8 Limitedは解像感が高く、フィルム特有の柔らかい描写と相まって、デジタルとは異なる味わい深い写真を撮ることができます。特にポートレートや風景撮影では、そのコンパクトさを活かして気軽に撮影できるのが嬉しいポイントです。

まとめ
フィルムカメラでの撮影を楽しみたいけれど、マニュアルフォーカスの難しさを避けたいという人には、PENTAX MZ-60とDA40mm F2.8 Limitedの組み合わせ は非常におすすめです。
軽量で持ち運びやすい
オートフォーカスが使えるため、初心者でも扱いやすい
Limitedレンズならではの美しい描写を楽しめる
フィルム撮影のハードルを下げつつ、本格的な撮影も可能なこの組み合わせ。手軽にフィルム写真を楽しみたい人は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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