はくちょう座 NGC 6992-5、NGC 6960 網状星雲 散光星雲です。
こちらも、網に似ているので網状星雲です。写真のように、放射状に網状の星雲が広がっています。星雲の濃い部分は東西に分かれていて、画像の中心上寄りにも星雲が見られます。
大昔(数万年前)の超新星爆発によるガスが高速で広がっているものだそうです。平安時代に爆発したというM1かに星雲に比べるとずいぶん大昔です。かに星雲も数万年たつと、こうなるのでしょうか。そうすると、惑星状星雲の分類かと思うとそうではないようです。ガス状星雲の分類は、形状によるものなのでしょうね。若い星を散光星雲が取り囲んでいるバラ星雲とは成り立ちが異なります。
肉眼ではほとんど見えませんが、写真にはよく写るとのこと。確かに、あまり派手ではないですが、しっかり網状に写っています。同日撮影の北アメリカ星雲と同じ露出時間ですが、あそこ迄しっかりは写りませんでした。また、北アメリカ星雲とは異なり、赤だけではなく緑色も写っていてカラフルです。さらに濃く写すには、赤外線が透過するカメラと長時間露出が必要と思われます。光っている星雲だけでなく、真黒な暗黒星雲もいくつか写っています。天の川のある領域なので微光星も無数に写っています。
天体のスケッチ集である、「見ておもしろい 星雲・星団案内 P75、大野裕明著、誠文堂新光社刊」によると、網状星雲は口径30cmぐらいあると肉眼でもよく見えるようです。同書によると、口径6cm及び8cmでも肉眼で見えるとのことですが、相当なベテランにならないと無理なんじゃないでしょうか?今は天体写真が手軽に撮れるようになったとはいえ、一度肉眼でも見てみたいものです。

鏡筒及び光学系:タカハシ SKY-90(RD, 407mm, F4.5)
光害カットフィルター:LPS-P2
架台: ビクセン GP2 (PHD2自動ガイド)
カメラ:Pentax K-30, 180sec×8枚(1440sec, 24min)をコンポジット, ISO400, DNG(RAW)
YIMG(ダーク減算, フラット補正, レベル補正, ガンマ補正)
ガイドスコープ:トミーテック,ミニボーグ50(GSO アイピースレデューサー,172mm, F3.44, 露出3sec, SVBONY UHC), Plyaer One, Ceres-C
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