引き伸ばしレンズをアストログラフにする。

機材

前回の投稿では、M42レンズをアストルグラフにする方法を書きましたが、今回は引き伸ばしレンズをアストログラフに使う方法を書いてみます。引き伸ばしレンズはマウントのネジがL39という規格になっています。また、引き伸ばしレンズは、引き伸ばし機(銀塩フィルムをプリントする際に使う装置)や大判カメラ用レンズ(ELニッコールだけ?)として使うのが前提ですので、ヘリコイドなどのピント合わせの機構がついていません。引き伸ばし機や大判カメラにピント合わせ機構がついているためです。そこで、下の写真のような部品を用意しました。

左からM42ヘリコイド、M42マウントにL39レンズを付けるアダプタ(ただの変換ネジ)、引き伸ばしレンズです。M42ヘリコイドとアダプタは中国製でアマゾンで売っているもの。つくりは悪くありません。引き伸ばしレンズはフジナーE90mmF4.5で、東京都内の中古カメラ屋さんで調達してきました。2,000円くらいだったかな。フジナーは引き伸ばしレンズの中では普及品にあたるようです。フジナーは残念ながらフィルターネジが無いのでフィルターやフードがつけにくいのが残念です。これらの部品をM42マウントにつけます。

M42マウント(ニコンFマウントからM42マウントに変換するマウントアダプターを介している。)

ここに、ヘリコイド、アダプタ、引き伸ばしレンズの順で取り付けます。

上の写真のようになります。これで、十分ピントが合います。ピント合わせもスムーズで十分な微調整ができます。実は、ELニッコール50mmも入手したのですが、バックフォーカスが不足しそうだったので試していません。また、タクマー55mmもありますので、50mm付近はあえて不要と考えました。

実際の撮影結果はこちらをご覧ください。スーパータクマー55mm F1.8に比べるとかなり良い画質です。開放F値が暗いためかもしれませんけどね。
使ってみる前は、近接して使うので、無限遠の天体には向かないだろうか、古いレンズなので、性能は大したことないだろうか、とも思っていたのですが、フィルムをプリントに強拡大する用途のレンズなので、描写力は侮れません。天体写真だとボケ味も関係ありませんから、同様に正確に拡大するための引き伸ばしレンズは画質が悪いわけはありませんね。
次は、フィルターネジのついている、フジノンEX系のレンズを使ってみようと思っています。

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