アストロトレーサを使い夏の銀河を50mm標準レンズ(APS-Cなので画角的には中望遠)で撮影しました。機材は普通の固定撮影と同様最小限で済みます。本当に手軽に持ち出せます。大きなアドバンテージです。
まずは、夏の夜空では一番よく撮影される領域だと思う、M8、M20、M17、M16、M22を含んだ領域です。多くの星雲星団が写っています。天の川銀河の中心方向です。
また、今回はF1.7開放からF2.8まで絞ったので周辺減光が大幅に改善されています。

そして、M16、M17、M11等を含んだ領域です。
この機材では想像できないほど写っています。

光害地なので、地平線近くになるとかなり明るくなってしまいます。天頂付近の半分くらいの露出時間で画像が飽和してしまいます。周辺減光は絞ったおかげで目立たないものの、高度によってかなり明るさが違っています。低空になればなるほどカブリがひどくなります。M8やM20を含んだ領域だとなおさらです。
暗い星空ならもっと淡い星雲も写っていたでしょう。
アストロトレーサーの撮影で気になったのは撮影する方向が50mmの焦点距離だと、枚数を多く撮影すると視野の方向が変化します。コンポジット枚数を増やすと、視野の方向が変化するため収差のせいか5枚以上コンポジットするとずれが出てきてしまうことです。
欠点としてあげましたが、本当は、暗いところでもっと露出すれば、コンポジットなどしなくてよいので、使い方の問題ともいえます。コンポジットはアストロトレーサーの手軽さと逆行してしまいます。
中望遠の画角もこの組み合わせの使い方としては少し長いかもしれません。標準から広角がベストでしょうね。
共通撮影データ:
カメラ:PENTAX K-30
レンズ:SMC PENTAX M50mm F1.7→F2.8
フィルター:ケンコー スターリーナイトフィルター
追尾:PENTAX O-GPS1
感度:ISO800
露出時間:Bulb 30sec
画像処理:YIMG レベル補正及びガンマ補正 トリミングはウィンドウズ付属の画像ビューワで行いました。
【おまけ】
今回の撮影は、空の高いところにあると思われる雲がなかなか晴れずに待たされたのと、
晴れたと思ったら、航空機が邪魔に入ったりしてなかなか待たされました。雲はGIF動画になっています。


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